友をたずねて数千里 Part.1

社会人になってはや9か月、毎秒辞めたいと思っている自分が今振り返る、半年前の単身旅行記録。

卒業旅行先としてイギリスを検討している学生くそげ民諸君は参考程度に見ておくとよいかもしれない。

本旅行の目的

長年の知り合いが留学中だったので冷やかしにいった卒業旅行のため。社会人になれば大型連休は形而上の存在になるのでマジで学生のうちにどこかは行っとけ。後悔するぞ(n敗)。

多くの日本人観光客はロンドン目当てだろうが、自分は上記の事情からシェフィールドに滞在することとなった。冷やかすためだけに2週間居るのももったいない話なので、シェフィールドがブリテン島のど真ん中にあるのをいいことにイギリス周遊(日帰り)を行うことにした。

もし自分と同じように電車を使ってあちこち行きたいという人がいれば、観光客限定の定期券であるBritrail Passがオススメ。旧国鉄の鉄道網が適用範囲でなのでどこに行くかをあらかじめ決めておき、素の運賃とBritrail Pass代を照らし合わせておくとなお良いだろう。場合によっては一等車にグレードを上げてもお釣りが帰ってくるみたいなケースもあるので、見逃してはいけない。

どうやっていくの

羽田からヒースロー空港(ロンドン)の便をとればよい。勿論直行便もあるが、情勢とか時期によっては運賃がゲロ高いので、そこまでかけたくない人は乗り継ぎアリとかも選択肢に入る。財布と要相談しよう。ちなみに自分は乗り継ぎ時のロストバゲージが怖かったから、大人しくJALの直行便にしました。往復30万也。うげえ。空港についたら、ヒースロー・エクスプレスを使えばロンドン中心部までひとっとびである。便利な世の中になったものだ。

1日目

深夜便だったので早朝の着弾。第一目的地であるシェフィールドまでは、EMR(イースト・ミッドランズ・レールウェイ)で2時間かかるため、列車内で軽く朝食をとることとした。本来であればどこかの売店で買うところだが、自分は一等車の乗客だったので車内販売の食事を無料で楽しめる超優遇措置を享受。車内の治安も二等車より良くなるおまけつきなので、是非皆さんも試してもらいたい。クソザコの英語力でどうにかクロワッサンと紅茶を注文。

そうこうして電車酔いに苦しめられながらも午前9時すぎくらいにシェフィールドに到着。近くにあるシェフィールド大学のクソデカキャンパスが街を侵食しているあたりは早稲田とかつくばに近いが、元が工業都市でかつサッカーが強いというあたり多分川崎とノリが近いか。

長旅の疲れも勿論あったので、初日はシェフィールド市内中心部の散策のみにとどめた。この時の最高気温がだいたい15℃あったかなかったかぐらい。ロンドンよりも緯度が高く、東京と比較するとやや寒い程度だったと記憶している。まあ暑がりには関係ないんだけどね!

15時すぎにはホテルにチェックイン。イギリス各地にあるチェーンホテルで、朝食付き1泊1万ちょい(これでも安いほう)で10日間お世話になる事となった。部屋の中は案外広く、テレビは勿論、トイレやシャワーもしっかりついていて予想以上に環境が良かった。

この日の夕食は、ホテルの近くにあったB&Mという激安スーパーで買ったチキンカレー(500円)。イギリスは飯がまずいという風評を得がちだが、カレーに関してはしっかりと美味しくいただける。米に関しては例の細長いボソッとしたやつが主流なので、そこは日本人と言えど我慢はすべきだろう。冷夏…タイ米…うっ頭が

ちなみに:ロンドンはどうだったか忘れたが、少なくともシェフィールドにコンビニエンスストアは全くと言っていいほどない。吉〇家とか日〇屋みたいな手軽に食事にありつけるような店もない。自炊できるような環境ならともかく、外食ともなれば1食で3000円は余裕で吹っ飛ぶ。そういった環境の中で500円で物が食べれるというのは非常にありがたい話なのである。(それはそれとして10日間こういうのを食べてたら間違いなく体調を崩すので1日でやめにした)

 

2日目

イギリス観光の朝は、超伝統的なイングリッシュ・ブレクファストから始まる。フロントで事前に予約した旨、そして部屋番号を伝えれば朝食にありつける。

シリアルにヨーグルト、ベーコンとソーセージにハッシュドポテトとマッシュルームを添え付けた。これ以外にもベイグドビーンズとかポリッジとかもあったけど、たぶん自分の口に合わないという直感が働いたので日和った。ちなみに1食だいたいこれで1800円ぐらい。バイキング形式なのでたくさん食べれば食べるほど元が取れる(たしかこの後追加でパンケーキもよそった気がする)。味に関してはまあそれなりにおいしかったものの、ソーセージとベーコンは死ぬほど塩味が濃かった。たぶん向こうの人たちは舌がマヒしているのだろう。

この日は友との半年ぶりの再会。この時点で旅行の主目的達成色々お互いの近況を語り合いつつシェフィールドを散策。昼食はPieministerというレストランでミートパイを注文。サクサクに焼かれた玉葱が良い風味を引き出していてよかった記憶がある。イギリス飯はまずいまずいとは言うが、パイもなんだかんだ言って旨いのだ。

メニュー名の”Mothership”の名前に恥じないなかなかのボリュームがあったのを平らげたのち、地元の歴史博物館を探訪。工業都市として栄えていたこともあって巨大な転炉が屋外に設置されていたり名産品だった刃物類が多く展示されていたのだが、ここで自分のオタクが発動。同行していた知り合いそっちのけで、ポツンと置いてあった軽巡シェフィールドの船鐘に目が行ってしまった。ごめんて。

 

3日目

即堕ち2コマ

前日に続いて友人と行動を共にすることに。この日は本来ノッティンガム(Nottingham、くそげ民なら聞いたことある名前ですね?)という街に行く予定だったのだが、行く予定の電車が遅延…からの運休というまさかの事態に。30分ぐらい駅で動向を見ていたこともあって予定が遅れてしまい、結局近場にあるリーズ(Leeds)というそこそこデカい街に行くことになった。

雨の中レンガ造りの街並みを歩く大変イギリス旅行らしい散策ののち、現地のモダンなレストランで昼食をとることとした。メニュー表を見るとハンバーガーが大半を占めていたものの、個人的にハンバーガーを食べるのが苦手という理由でチキンシャワルマなる食べ物をとった。イギリス料理じゃねーじゃんと言われたらその通りなのだが、まあこれもなかなかいけた。

まだまだ日が暮れるまで時間があったので郊外にまで足を延ばすと、そこには石造りの廃墟があった。駅から歩いて10分ちょい程のところにあるこのカークストール修道院(Kirkstall Abbey)は、12世紀に建造されたロマネスク様式の修道院で、今もお金さえ入れば遺構内に踏み入れることが出来る。

 

ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』の時の神殿を実際に歩いているかのような、その天候も相まって退廃的なアトモスフィアをしっかり堪能。有名な観光地だと人混みのせいでその雰囲気を十分に味わうことは難しいのだが、こういう穴場的なスポットはそういうことは起きにくい。本来は訪れる予定の無かった場所だが、10日間の旅行の中でも屈指の体験の一つだったと思う。

市内に戻るころには日も落ち始めていた(だいたい緯度のせい)。そろそろ帰り始めてもよい頃合だったが、一緒に歩いていた友人が向かいの看板を指さしながら一言。
「あそこのお店気になるから入ってもいい?」

視線の先にはパンケーキの専門店があった。15時のおやつにしてはやや遅すぎる気がしないでもなかったが、せっかくの機会なので付き合うことにしたのだった。

“Fluffy Fluffy”の名の通りふわっふわのスフレパンケーキを売りとしているらしいこのカフェ。インスタとTikTokを常時起動してそうなナウでヤングな雰囲気は陰キャ引きこもりオタクにとっては異世界も同然だった。呆気に取られている自分をよそに、知り合いはティラミススフレパンケーキを満喫していた。ただでさえ甘いところにヌテラソースをかけてた。太るぞって突っ込んだら怒られました。さすがにデリカシーがなさ過ぎました。すいません。

 

4日目

休日も終わったのでこの日からは単独行動。4年間英文学を習った人間として、卒業論文としてシェイクスピアを取り扱った一学生として、彼の故郷であるストラトフォード・アポン・エイヴォン(Stratford-apon-Avon)に行かない理由はなかった。が、どうしてもアクセスがあまりよくない関係上、移動時間にだいぶ時間を割かれてしまった。なので撮ってある写真もだいぶ少ない。

そうして片道3時間ぐらいかけてストラトフォード・アポン・エイヴォンに到着。多くの観光客が集うところにしてはショボい駅舎から10分ほど歩いた先には、シェイクスピアの生家(とされている)がちょっとした博物館として公開されており、中にも入ることが出来た。

自分としては正直その存在自体が半信半疑ではあったのだが、それでも中世イギリスの暮らしの片鱗を味わうことが出来たという点では満足。木のフレームが建物の外側にむき出しになっている構造はいかにも中世の建物らしい。よくあるなろう系に登場する異世界の城下町の建築物ってだいたいこんな感じよね。

ただ一つ、シェイクスピアが埋葬されている寺院が近くにあったというのに、それを失念してちゃっちゃか帰ってしまったのが大変心残りだ。その割には帰りの電車の乗り換えにミスったりして結局ホテルに到着したのが日没後だったり。これもまた旅行の醍醐味としてポジティブにとらえておこう。

あまり夜間に外に出たくなかったのもあって、この日の夕食はホテルのレストラン(…というかフロントロビー)でカレーを注文。サッカーの試合中継を黙々と見るおっちゃん、元気にテーブルやいすの周りを走りまわってはドリンクサーバーを弄り倒し保護者にめちゃんこ怒られて泣き叫ぶ幼児がいる中でただ一人飯を食べるってのはこんなにも気まずいものなんだな。

4日分書くだけでかなりの文字数になってしまったので、Part.2につづく。(s∞n)