※これは公式が発表した日本軽巡ツリーに不満タラタラな筆者の手によって作られた妄想の産物（即席）です。
◆公式のツリーが何が不満なのか？◆
史実性に欠けている。その一点のみです。
ティア8以上は軒並み150mm砲（152mmではない）が主砲として搭載されることが現時点でわかっていますが、日本海軍に150mm砲を採用した実績はありません。よって、この情報だけで高ティアは全部架空艦確定。ツリー分岐はティア5から始まっていますから、少なくとも半分がでっちあげということになります。
この日本軽巡ツリーに限った話ではありませんが、近ごろのWGはこういった史実をガン無視している傾向にあるように思えます。ここで、WoWSの公式サイトで掲げられているキャッチフレーズ（？）を見てみましょう。
「艦長となり、世界の海軍史に没入せよ!」
訳のわからんでっちあげ超艦艇とかその他有象無象を作り出しておいてなーにが海軍史だよ。そろそろ「艦長となり、ぼくのかんがえた最強の海軍架空史に没入せよ!」に変えたほうがいいと思いますよ。
◆真・日本軽巡ツリー◆
この軽巡ツリー私案はWGのそれと同じくティア5から始まってティア10で無事完結するものとなっていますが、架空艦は1隻のみと劇的な削減に成功しています。ツリーの特徴は以下のとおりになります。
・総じてHPが低め。装甲もカス
・高発火率かつ高ダメージHEを搭載（貫通率は低い）
・ティア7までは雷装あり、ティア8以降は雷装がない代わりにDFAAと修理班。
・エンジンブースト使用可能
日本巡洋艦の特色である強力なHEは軽巡においても適用される形となっています。むしろここを変えるという選択肢もあったのですが、その場合球磨との連続性が失われてしまうと考えたのでボツとなりました。雷装についてはティア8を境に撤去されることになってしまいましたが、これは史実計画との整合性をとるための致し方ない選択なのです。（本来ないはずの雷装を追加するという行為はWG仕草なのでやりません）
ティア5軽巡洋艦 川内
- 説明
夜戦バカとして一定の地位を築いた所謂「5500トン型」の最終グループの1隻です。球磨と比較すると煙突が4本になっていたり雷装が強化されているなどといった違いが見られます。
- WoWSでの性能
基本的に球磨のティア5版という解釈で差し支えなく、正直新鮮味もないので球磨乗りと史実スキー以外に需要はないと思われます。ティア7とマッチするしね…
詳細性能[クリックで開閉]
HP - 25100. 末端装甲 - 13 mm.
主砲 - 7x1 140 mm. 射程 - 13.6 km.
HE弾 最大ダメージ - 2400. 貫通力 - 22 mm. 火災発生率 - 10%. 初速 - 850 m/s.
AP弾 最大ダメージ - 2700. 初速 - 850 m/s.
装填時間 - 5.5 s. 180度旋回所要時間 - 21.2 s.
中距離対空: 割愛（よわいので）
雷装 - 4x2 610mm. 射程 - 8.0 km.
最大速力 - 34.5 kt. 旋回半径 - 650 m. 転舵所要時間 - 7.5 s.
水上被発見距離 - 11.5 km.
消耗品:
スロット1 - 応急工作班
スロット2 - ソナー
スロット3 - エンジンブースト
ティア6軽巡洋艦 名寄
- 説明
1916年に設計された偵察型巡洋艦で、基準排水量は7200トンとその規模はオマハ級に比肩する程度のものだったようです。事の真偽はわかりませんが、“Japanese Cruisers of the Pacific War”（Erix Lacroix）の記述によれば20cm砲搭載案もあったようで非常に興味深いところです。
- WoWSでの性能
設計図がないことにはなにもいえませんが、14cm連装4基（中心線上）＋単装4基（ケースメイト式）ということで片舷10門を確保しておりティア6ではトップクラスのHEDPMになることが予想されます。計画の年代としては天龍型と同世代～ちょい後だったはずなので、球磨ないしは川内をもっとデカくしたいな性能と見た目になるのではないでしょうか。
詳細性能[クリックで開閉]
HP - 27600. 末端装甲 - 16 mm.
主砲 - 4x2 + 4x1 140 mm. 射程 - 14.2 km.
HE弾 最大ダメージ - 2400. 貫通力 - 22 mm. 火災発生率 - 10%. 初速 - 850 m/s.
AP弾 最大ダメージ - 2700. 初速 - 850 m/s.
装填時間 - 6.5 s. 180度旋回所要時間 - 20 s.
中距離対空: 割愛（よわいので）
雷装 - 4x2 610mm. 射程 - 8.0 km.
最大速力 - 35.5 kt. 旋回半径 - 690 m. 転舵所要時間 - 7.7 s.
水上被発見距離 - 11.7 km.
消耗品:
スロット1 - 応急工作班
スロット2 - ソナー
スロット3 - エンジンブースト
ティア7軽巡洋艦 加古
- 説明
先述の7200トン型を更に大型化した、排水量8000トンの船体に14cm連装砲を5～6基積んだ偵察巡洋艦の計画案です。他国の巡洋艦に対してさらなる火力面の優越が求められた結果作られたのがかの有名な古鷹型重巡洋艦です。参考画像を見てわかる通り古鷹の船体に14cm砲を乗せるという形でWGが既にモデリング化していますが、それも6年前の話なのでこれを本実装するかはわかりません
- WoWSでの性能
ティア6（名寄）と同様ティア7において卓越したHEDPMを発揮することが出来ますが、交戦距離が長くなっていく中でティア4と同じ主砲のままなのでそろそろ弾道的な意味できつくなってくるのではないでしょうか。（とはいえ世の中にはAtlantaとかColbertとかに嬉々として乗る人も一定数いるので大丈夫な気はする）
詳細性能[クリックで開閉]
HP - 28300. 末端装甲 - 16 mm.
主砲 - 6x2 140 mm. 射程 - 14.7 km.
HE弾 最大ダメージ - 2400. 貫通力 - 22 mm. 火災発生率 - 10%. 初速 - 850 m/s.
AP弾 最大ダメージ - 2700. 初速 - 850 m/s.
装填時間 - 6.5 s. 180度旋回所要時間 - 20 s.
中距離対空: 割愛（よわいので）
雷装 - 4x2 610mm. 射程 - 8.0 km.
最大速力 - 35.5 kt. 旋回半径 - 730 m. 転舵所要時間 - 6.9 s.
水上被発見距離 - 11.5 km.
消耗品:
スロット1 - 応急工作班
スロット2 - ソナー
スロット3 - エンジンブースト
- 説明
旧式となった5500トン型軽巡洋艦を防空巡洋艦に改造する計画案の1つです。本来であれば長10cm砲連装7基を搭載するものですが、前ティアとの主砲口径の差が大きく、ツリー全体の流れを円滑なものにしたいという理由から40口径12.7cmに換装することにしました。つまり半分架空艦です。
- WoWSでの性能
ティア7以前（軽巡洋艦）とティア9以降（防空巡洋艦）の橋渡し的な性能となっていますが、主砲の初速がこいつだけ絶望的に遅いのがちょっと気持ち悪いですね。このティアから追加することにした修理班のVP回復率は5割に設定しています。船体は球磨に毛が生えた程度だしね。
詳細性能[クリックで開閉]
HP - 28500. 末端装甲 - 16 mm.
主砲 - 7x2 127 mm. 射程 - 15.5 km.
HE弾 最大ダメージ - 2100. 貫通力 - 21 mm. 火災発生率 - 8%. 初速 - 725 m/s.
AP弾 最大ダメージ - 2150. 初速 - 725 m/s.
装填時間 - 5 s. 180度旋回所要時間 - 18 s.
長距離対空: 継続ダメージ - 98. 爆発数 - 5. 射程 - 5.8 km.
最大速力 - 35.5 kt. 旋回半径 - 690 m. 転舵所要時間 - 6.5 s.
水上被発見距離 - 11.2 km.
消耗品:
スロット1 - 応急工作班
スロット2 - ソナー/DFAA
スロット3 - エンジンブースト（+8%加速）
スロット4 - 修理班
ティア9軽巡洋艦 由良
- 説明
先述の5500トン型改造防空巡の本来あるべき姿です。以上です。
- WoWSでの性能
主砲が長10cm砲になったことで砲火力はもちろん、対空能力も著しく向上しました。船体の脆さはそのままなので、敵弾回避能力を少しでも高めるためにエンジンブーストを+15%加速にすることにしました。
詳細性能[クリックで開閉]
HP - 29100. 末端装甲 - 16 mm.
主砲 - 7x2 100 mm. 射程 - 15.7 km.
HE弾 最大ダメージ - 1700. 貫通力 - 20 mm. 火災発生率 - 8%. 初速 - 1000 m/s.
AP弾 最大ダメージ - 1700. 初速 - 1000 m/s.
装填時間 - 4 s. 180度旋回所要時間 - 18 s.
長距離対空: 継続ダメージ - 179. 爆発数 - 7. 射程 - 5.8 km.
最大速力 - 35 kt. 旋回半径 - 670 m. 転舵所要時間 - 6.1 s.
水上被発見距離 - 11.2 km.
消耗品:
スロット1 - 応急工作班
スロット2 - ソナー/DFAA
スロット3 - エンジンブースト（＋15%加速）
スロット4 - 修理班
ティア10軽巡洋艦 綾瀬
- 説明
おまたせ
日本が本格的に計画したという、長10cm砲を12基も積んだゴリゴリの防空巡洋艦です。艦艇設計はよくわからないのですが重量問題とか大丈夫なんですかね…？
- WoWSでの性能
片舷18門の圧倒的弾幕量と継続ダメージ300弱、バブル数11の圧倒的長距離対空はこれまでの通常ツリー艦にはなかった魅力になるのではないでしょうか。装填時間を3.5秒とすると分間投射ダメージは52万を超えるらしいです。やばいですね。（ただし貫通力は20mmに設定しているので対巡洋艦がどうなるかという課題は生まれます IFHE付きで25mmをうまく削るか火災率8%で燃やし尽くすか？）
詳細性能[クリックで開閉]
HP - 31200. 末端装甲 - 16 mm.
主砲 - 12x2 100 mm. 射程 - 16.0 km.
HE弾 最大ダメージ - 1700. 貫通力 - 20 mm. 火災発生率 - 8%. 初速 - 1000 m/s.
AP弾 最大ダメージ - 1700. 初速 - 1000 m/s.
装填時間 - 3.5 s. 180度旋回所要時間 - 18 s.
長距離対空: 継続ダメージ - 287. 爆発数 - 11. 射程 - 5.8 km.
最大速力 - 34.5 kt. 旋回半径 - 660 m. 転舵所要時間 - 5.8 s.
水上被発見距離 - 11.4 km.
消耗品:
スロット1 - 応急工作班
スロット2 - ソナー/DFAA
スロット3 - エンジンブースト（＋15%加速）
スロット4 - 修理班
■ 完走した感想 ■
タイトルに「計画艦性能予想」とありますが、この記事の主軸は性能そのものではなく史実性高めの日本軽巡ツリーの実現可能性にあります。WGが提案する15cm両用砲搭載巡洋艦にロマンがないのかと言われたら嘘になりますし2週間後に発表されるであろう詳細は正直楽しみではありますが、「架空の艦艇をゲームに登場させるのは我々の理念に反する」と標榜していたあの頃から方向性が変わってしまったのかと思うとだいぶ残念です。どうかWGが史実にもっと重きをおいてくれますように。期待しても無駄か。
